【人工知能】コンピュータチェスの歴史をまとめてみた。
コンピュータチェスは、1997年に DEEP BLUE がグランドマスターのカスパロフを破ったことは有名ですが、そこに至るまでのコンピュータチェスの歴史を時系列でまとめてみました。
Contents
レオナルド・トーレス・ケベード(Leonardo Torres y Quevedo)
レオナルド・トーレス・ケベード(Leonardo Torres y Quevedo)は、スペインの数学者で、初めてチェスの機械人形を開発しました。1912年に開発されたもので、チェスプレイヤーの意味であるエル・アヘドレシスタ(El Ajedrecista)と名付けられました。この機械では、チェスの終盤のみを扱いました。歴史上、最初のチェスコンピュータでした。
【リンク】
コンラート・ツーゼ(Konrad Zuse)
コンラート・ツーゼ(Konrad Zuse)は、ドイツの技術者であり、世界初の高水準プログラミング言語であるプランカルキュールを設計しました。
【リンク】
クロード・シャノン(Claude Shannon)
クロード・シャノン(Claude Shannon)は、アメリカ合衆国の電気工学者・数学者であり、「情報論理の父」と呼ばれました。コンピュータチェスに関する論文「Programming a Computer for Playing Chess」を発表し、評価関数に基づくミニマックス法や探索木などコンピュータがチェスをする方法を示しました。
【リンク】
https://vision.unipv.it/IA1/aa2009-2010/ProgrammingaComputerforPlayingChess.pdf
アラン・コトック(Alan Kotok)とジョン・マッカーシー(John McCarthy)
アラン・コトック(Alan Kotok)とその指導者であるジョン・マッカーシー(John McCarthy)は、アメリカ合衆国の計算機科学者で、チェスプログラムを開発して、ロシアが開発したチェスプログラムと史上初のコンピュータ同士で対戦してが、敗れてしまいます。
【リンク】
マービン・ミンスキー(Marvin Minsky)・リチャード・グリーンブラット(Richard Greenblatt)
リチャード・グリーンブラット(Richard Greenblatt)は、アメリカ合衆国のプログラマで、マービン・ミンスキー(Marvin Minsky)の弟子でした。
マービン・ミンスキーは、「人工知能の父」と呼ばれるくらいすごい人で、「The Society of Mind」という本を書いています。
そして、2人は世界で初めて人間のトーナメントに出場できるレベルのチェスプログラム「MacHack」を開発し、、レーティング「1243」を記録しました。
ここで、よく将棋・囲碁・チェスなどで棋士(プレイヤー)の強さを表す「レーティング」について調べてみました。
レーティングは、正式には「Elo-rating system」と呼ばれ、統計的な指標であり、強さを表しています。 日本の「段」や「級」に相当するものです。
そして、対局において、一方が勝つ確率「p」は以下の式で表せます。
「d」は自分と相手の強さ(レーティング)の差を表しています。
d=0 のとき、p=1/2 となり、どちらが勝つか分からないということになります。
【リンク】
ケン・トンプソン (Ken Thompson)
ケン・トンプソン(Ken Thompson)らは、1980年に行われた大会で、「BELLE」というソフトで出場し、優勝しました。
このプログラムはコンピュータチェスの進化に貢献する2つの要素があったといわれています。
1つは、ハードウェアから高速化に努めたことで、もう1つは、ケン・トンプソンが Unix や C言語 を開発した、ということです。
DEEP BULE vs カスパロフ(Kasparov)
1997年に、IBMのコンピュータチェスプログラム DEEP BULE が ロシアのチャンピオンであるカスパロフ(Kasparov)を破りました。
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